基本解説17(18.5.7)(最終更新:23.3.19)
ーIPアドレス ルーター ハブ アクセス解析 HPデータのある場所 HPデータの保存ー
※掲載内容は最終更新時点でのものです。
下図は、基本解説3 インターネット の部分で使用したものです。
これを例に説明します。
AさんはY接続プロバイダーにホームページ(HP)のデータを置いてあります。
BさんがAさんのHPを見ようとした場合、AさんのHPのURL(http://www・・・)にアクセス(接続)します。
いらないものを省いて図にすると下図。
Bさん→データを要求→Yプロバイダー→データを送信
この時Yプロバイダーは、沢山のアクセスの中から、
「データ要求されたのがBさんだ」とわからないと困ります。
そこで、インターネット(ネット)の世界では、
接続するパソコン(PC)ひとつひとつに数字を割り当てています。
日本ではネットに接続するには、接続プロバイダーと契約します。
そのプロバイダーが数字を割り振ります。この数字をグローバル(ホスト)IPアドレスと言います。
単にIPアドレス(Internet Protocol Address)とも言われます。
211.9.36.148など、ドッドで4つに区切った数字で表示します。
これはネットに接続する機器(PCなど)に割り振られる住所のようなものです。
プロトコル(Protocol)は接続に関する規約、手順という意味です。
数字だけでは人間にはわかりにくいので、
アルファベットと数字を使って、ドメイン名というものも使います。
yahoobb1234567.bbtec.netなど、
見た目でプロバイダーや接続場所が分かるようになっています。(全てではありません)
ドメイン名の最初の部分をホスト名。yahoobbなど。
ドメイン名とホスト名は同じ意味で使っている場合もあるようです。
確認君をクリックすると下図のようになります。
ドメイン名とIPアドレスを対応させるシステムが、DNS(Domain Name System)。
jetcast配信等のネット配信で使用するDNSサービスサイトは、PCの住所であるIPアドレスを、
任意のドメインネームに対応させるサービスを提供します。
このように、IPアドレスはインターネットに接続される全てのPCに割り振られ、
これは利用者のPC1台ずつ違います。
プロバイダーには、どの利用者のIPアドレスからどういうアクセスがあったのか、
プロバイダーを経由してどこからどういう情報を受信したのか、
というデータが残ります。不正使用や犯罪などを追及する場合にも、
このIPアドレスが役に立ちます。
プロバイダーが割り振るIPアドレスは一般には固定ではなく、
PCやルーターの電源を一度切って、その後接続する時には、
一部が変更されることがあります。
また、自分のPCをサーバーにすることができますが、
この場合、ネット上の自分のPCのIPアドレスが変動すると、
利用者がアクセスできなくなります。
そこでプロバイダーによっては固定サービスを提供することもあります。
ルーター
家庭でPCを複数台使用する場合はルーターを使用します。
この場合、ネット側(プロバイダー)からルーターにIPアドレスが割り振られます。
これをグローバル(ホスト)IPアドレスと言います。
ルーターはネット側と、家の中の各PCを中継します。
一つのIPアドレスで、複数台のPCを使うことになりますが、各PCがネット側との情報交換をする時、
ネット側から見ると、どのPCからの要求なのかがわからなくなります。
そこで、ルーターが各PCに仮想のIPアドレスを割り振ります。
これをローカル(プライベート)IPアドレスと言います。
111.222.11.01 や 111.222.11.0.2は、ルーターが割り振った仮想のアドレス。
ルーターは、一般的にネット側からのアクセスは遮断します。
必要最低限の情報の通り道だけを使ってnet側とやりとりをします。
一つのグローバル(ホスト)アドレスを複数のPCで共有するのがルーターですが、
一般的なルーターは、LANケーブルの接続端子は4口です。
ケーブルでつなぐにはPCが4台までしか利用できません。
そこで、ルータの次にハブをつけて分岐させます。
無線ルータの場合は、
LAN端子とは別に、パソコンに無線の送信機カード等を使用することで200数台まで接続することができます。
ハブ
ルーターは各パソコンにローカルIPアドレスを割り振りますが、
ハブは回線を分岐して各パソコンにつなぐだけです。
一般的なハブは、LANケーブル端子が4口。
ハブはルーターの後につないで分岐させます。
終端装置(モデム等)にハブをつないでも、回線のホストIPアドレスは一つなので、
複数のPCを同時にネット接続することはできません。
グローバル(ホスト)IPアドレスを共有するにはルーターが必要になります。
スイッチングハブと言われるものは、
ハブに接続されているPC同士のデータのやりとりをする時に、
どのPCからどこのPCにデータ要求があったのかを、一時的に記憶する機能を持っています。
多くのルーターはハブ機能を持っているので、家庭で数台のPCを使う場合はルーターが多く使われます。
家庭内や社内で、回線を使って、複数台のPCでネットワークを作り、
データのやりとりをすることをLAN(Local Area Network)と言います。
これが大きくなって、企業内でメールのやりとりやブラウザ閲覧など、
インターネットと同じように利用する方法をイントラネットと言います。
アクセス解析
IPアドレスに関連したものに、アクセス解析があります。
HPにアクセスしたPCのデータを記録することをアクセス解析と言います。
アクセス解析の必要
HPのtopページにカウンターを設置することがあります。
カウンターの数字はそのHPを見た人の数をカウントしますが、
一度そのページに接続した人が、そのHP内の別のページをみて、
またカウンターのあるページに戻った時は普通はカウントしません。
また、カウンターの動作によっては、そのHPから離れて再度ページを見た時にも、
カウントしないことがあります。
アクセス解析を使うと、
自分のHP(解析を設置したページ)にどれだけの人が訪れたのか、のアクセス数と、
どういう人(ホストアドレス)が、どれだけの頻度で訪れたのか、
どこのサイトからリンクを辿ってきたのか、などが分かります。
無料・有料でこのサービスを提供するサイトがあります。
infoseekの無料アクセス解析を利用する場合、
解析しようとするページには
このようなマークが表示されます。
有料の場合はこうしたマークを表示しないで、アクセスを解析できます。
これらのマークの有無だけで、
そのHPがアクセス解析をしているかいないかは判断できません。
下図はアクセス解析の内容の例。
上の例では、プロバイダーはOCNを使っていて、島根県松江の人 winXP使用
下の例では、infowebを利用している東京の人 win98使用
それぞれの人がどこのページのリンクから飛んできたのか、
などが分かります。
数字は変動することがあるので、近い数字は大体その人だ、と分かります。
また、チャットや掲示板でやりとりする中で、
どこに住んでいて、プロバイダーは何で、winのバージョンは何で、
自分のHPや掲示板を知っている人で・・・
こうした情報から、このホスト名の人は誰、と大体特定できます。
掲示板
掲示板に書き込むと、書き込んだPCのIPアドレスが記録されるようになっています。
これは、誰がどういう書き込みをしたか、を確認するためです。
下図は解説掲示板の例
この書き込みの記録(ログ)を見ると下図(一部)
この場合、123.456.789.01の部分がIPアドレスです。
利用者の混乱や迷惑を目的にした掲示板荒しという行為があります。
書き込む人の名前は自由に変えられますから、
名前だけでは本人だとはわかりません。
掲示板利用者の誰かの名前を使って、悪意の書き込みをすることもできます。
そこで、その書き込みのIPアドレスが、書き込み者を特定します。
荒しの書き込みがどのIPアドレスからか、というのが分かると、
そのIPアドレスが書き込むのを拒否する設定ができます。
プロバイダーなど、業者は利用者のIPアドレスを把握しています。
個人のHP管理者や掲示板管理者は、利用者のIPアドレスを知ることができます。
(HPの全てではありません)
そのIPアドレスで、アクセス者の大体のこと(ホスト名や地域など)
が分かります。
IPアドレス検索サイト
数字だけのIPアドレスでは意味がわからないので、
IPアドレス検索サイト で ホスト名を調べることができます。
下図は「IPひろば」のサイトで、yahooを検索した場合です。
結果は下図。
個人のIPアドレスからホスト名が、ホスト名からIPアドレス
が分かります。
IPアドレスから分かること
IPアドレスは固有の数字ですが、
それを知ったからといって、個人情報がわかる、ということはありません。
IPアドレスからは、利用者の大体のこと(ホスト名や地域など)が分かりますが、
それ以上はわかりません。
個人情報はプロバイダーのPC内にあり、
これに関する外部からのアクセスはプロバイダー側で遮断します。
一般の常識的なHP管理者・掲示板管理者は、
利用者のIPアドレスは大事に扱います。もちろん公開することはありません。
荒し行為を警戒して、
書き込み利用者のIPアドレスを公開している掲示板もありますが、
その場合、荒し行為者と同時に、一般の利用者のIPアドレスも分かることになり、
一長一短です。
IPアドレスはできるだけ非公開
前述のように、IPアドレスはnetの世界の住所のようなものです。
悪意を持って、特定のIPアドレスにアクセスして、そのPCを攻撃することも可能です(多分)
IPアドレスを特定されない方法
これは、特定のサイトを経由して接続するやり方で、
掲示板荒し行為者や、netを利用しての不正利用・迷惑行為者が用います。
このサイトを利用すること自体は違法ではありません。
一般の利用者でも、
自分のIPアドレスを特定されたくない場合にはこうしたサイトを利用します。
しかし、犯罪行為があった場合、捜査されると元のIPアドレスがわかります。
プロバイダーは事件捜査のために、利用者の個人情報を提供する場合があります。
ネットやチャットを利用する場合は匿名性が保証されますが、
それは利用者間の場合であって、接続プロバイダー業者や法的な介入があった場合には、匿名性はなくなります。
HPデータのある場所
IPアドレスとは直接関係ありませんがついでに説明します。
HPなどのサイトを利用する場合、下図のようになります。
インターネットエクスプローラー(IE)などのブラウザソフトで
HPのデータを要求し、送られて来たデータを受信して、
Bさんは自分のPCに、AさんのHPを表示します。
当たり前のことです。
では、この時、Bさんが受信したデータは、Yプロバイダーにあるデータそのものなのか、
というと、これは一時的なコピーです。
Yプロバイダーには元のHPデータが残っています。
Bさんが一度PCの電源を切ると、再度YプロバイダーのAさんのHPに接続しないと、
AさんのHPを見ることはできません。
Bさんがネット接続をしない状態でも、AさんのHPが見られるようにするには、
データのコピーを自分のPCに保存すればできます。
HPデータの保存
IEの場合は、ファイル、名前を付けて保存をクリックすると下図。
ファイルの種類が、Webページ、完全 を選択してあることを確認して、
保存をクリックすると、
デスクトップに下図のようなフォルダとIEアイコンができます。
「基本4 PCとは インターネットとは」 のIEアイコンをクリックすると、
下図のようにページが表示されます。
アドレス欄にはデスクトップのアドレスが表示され、
ページ内の文字も図も全部表示されます。
下図のように、ページ内の図を右クリックして、プロパティをクリックすると
この図のデータの置き場所がアドレス欄に表示されます。
この図の場合は、
file:///C:/WINDOWS/デスクトップ/基本4 PCとは インターネットとは.files/kihon0.gif
です。
では、本来のnet上のページではどうか、
ネットのページの中の同じ図を右クリックして
プロパティを見ると下図
http://tenmaru00.hp.infoseek.co.jp/net_hp_kihon/kihon0.gif
PCに保存したページの図のアドレスは
file:///C:/WINDOWS/デスクトップ/基本4 PCとは インターネットとは.files/kihon0.gif
これは画像のソース(ありか)を示していて、
デスクトップの
「基本4 PCとは インターネットとは.files」
というフォルダーにある、
kihon0.gif という画像ファイル が画像のある場所です。
試しに、デスクトップにある
このフォルダをクリックすると、下図のようになります。
これはあくまで、保存しようとした時点でのデータです。
後でネット上のページ内容が更新された場合は、
PCに保存された内容とは別のものがnet上に表示されます。
ネット上のページの全てがこのように保存できる訳ではありません。
HPの書式や設定、表示方法などによっては、通常の保存ができないものもあります。