ギター17(15.6.14)
人の詩に曲をつけました。
音は悪いですが、聞いてみて下さい。
少女
詩:東山熊次 曲:じじ
C Am C G7 C Am C/G7 C
大きな白いベットの上 小さな痩せたおばあちゃん
顔は洗わない、髪も梳かしたくないと かすれた声で訴える
私の用事を減らそうと 貴方の優しさ心にしみる おばあちゃん・・
歩いてた頃は私の仮眠室まで 仮眠時間の終わりを告げに来ていた おばあちゃん・・
朝私の用事を何か手伝いたいと 私につきっきり おばあちゃん・・
顔を洗って、髪といで 差し出した鏡覗いて笑ってた おばあちゃん・・
貴方は居なくなっても 鏡覗いて笑った少女の笑顔
私へのご褒美ですね おばあちゃん・・
あれから私はお嫁さんになって 今じゃ一人前、白い服着て走りまわってる
おばあちゃん・・ ありがとう
大きな声で怒って笑う いつも元気なおばあちゃん 貴方と会わなくなって
流れる日常の中 運び込まれた貴方の姿 顔を見て驚いて固まる私・・
甘い物食べてはいけない おばあちゃん・・
おはぎ・大福 大好きで いつも誰かに怒られてた 運動嫌いなおばあちゃん
お散歩表の○の少なさに いいわけタラタラ おばあちゃん・・・
嫌いな注射に大声上げて 子供のようなおばあちゃん
貴方は元気なままで だから会えない思っていたのに 突然にこんな会い方
おばあちゃん・・
貴方らしくて笑っちやう こんな驚かし方 だめダメ駄目なの
おばあちゃん・・ 悲しくて
ふかふか御芋 紙袋 担いで登場おばあちゃん
仕事中来ては 聞こえる石焼芋 食べたい気持ちを 押さえてお仕事よ
貴方はそんな私を笑ってた おばあちゃん
いつもは朝早く来るはずなのに 今日はもう来ないのかなと思ってた おばあちゃん
遅かった理由はこれですね こんなに沢山・・ おばあちゃん
ふかした御芋が 丁寧に 一つ一つ包まれて紙袋 おばあちゃん
食べる頃には 冷めてしまってそれでも美味しい
大きな大きな御芋さんおばあちゃん・・
喉につかえて飲み込めない 貴方の優しさ 冷めた御芋に詰まってる
おばあちゃん・・ 美味しいよ
押し車止めて休憩 道ぎわ座るおばあちゃん
仕事帰りの 私をまってくれている 可愛い笑顔で笑ってる
曲がった腰が痛そうで 私の友達ステキです おばあちゃん
仕事時間は忙しくてごめんなさい あまり話しもゆっくりできなかった おばあちゃん・・
今 私の仕事を待ちながら ひなたぼっこの おばあちゃん・・
自転車こいで すばやい私 危ないからゆっくり走れと おばあちゃん・・・
貴方の後ろ姿が 可愛くて思わずわらえる 亡くした祖母と重なる おばあちゃん・・・
貴方の笑顔がうれしくて 貴方の元気が大切な私
おばあちゃん・・ 大好きよ
〜仕事がおわって帰り道 おばあちゃんが電話局の前ですわってた
声をかけると 私の姿を職場で見ない日が続いたから
心配になって待っててくれたらしい それからも時々同じ所で 座ってる。
声をかけて自転車とめて 電話局の前のバス停のベンチに並んで座りながら、
何度も乗客と間違えられながら、二人の会話は止まらない
私の事は気にせずに 家に帰ってゆっくりしなさい 疲れただろうにと ふふ
解説
この詩は、ある人の掲示板に掲載されていて、少女1から始まって、4まであります。
曲にするには難しくて、メロディーに当てはめると詩を切り取ることになる。
詩をそのまま使いたくて、
海援隊の「母に捧げるバラード」や、森本レオの「親父にさよなら」の形を使いました。
もっと感情を入れて、森本レオや奈良岡朋子のような語り口でできれば・・・、
と、何度かやったけど無理でした。
棒読みだけど淡々として、これもまたいいかな?と。
このギター伴奏は語りながら弾いています。
ギターだけを録音して、それに語りを重ねてもみたけれど、どうも違う。
やっぱり、言葉の波とギターの波が合っていないと。
今回できあがったこの語りとギターに、
いつか、バックの音を重ねられたらいい、と思います。
(15.6.14)