未成年者と性 ーインターネットの問題ー (19.2.17)(最終更新:22.6.9)
アダルトサイトの危険性
思春期の子供の発達にとって性の問題は欠かせません。
性に興味を持つことは健康であり、
男性・女性という性の違いをどう捉えるか、は生き方に関係する程重要です。
この性の問題を子供にどう理解してもらうか、は大人にとって難しく、
あいまいにして良い部分と、そうでない部分があります。
現代のインターネット(ネット)社会では、あらゆる情報が簡単に手に入ります。
一家に一台のパソコン(PC)という家庭は少なく、
子供の部屋に子供専用のPCがある、という場合も珍しくありません。
例えば検索サイトで、「裸 ヌード」というキーワードで検索すると、
それなりのサイトがヒットします。
情報が氾濫する一方で、
性に興味を持った未成年をターゲットにした危険性も多く存在します。
アダルト関連のサイトを子供達が簡単に見ることができるので、
ネットに関連した危険性に子供達が知らぬ間に近づく可能性があり、
そうした危険性から子供達を守る必要があります。
思春期の男子の場合、
インターネット(ネット)で女性の裸の画像などを扱ったアダルトサイトを、
見なければそれに越したことはありません。
しかし、性の興味や衝動は抑えがたく、親に内緒でどうしても見てしまう。
それなら、トラブルや問題が発生して子供たち本人が悩む前に、
そうしたサイトにつきものの危険性を教え、
危険から身を守る手段を教えるべきではないのか。
ここでは、
未成年者の主に男子が、アダルトサイトを利用することの是非は別にして、
アダルトサイトを利用する場合の危険性とその対策についてまとめてみました。
危険性の色々
ウイルス・スパイウエアなどの不正プログラム
アダルトサイトを見ただけでウイルスに感染することがあります。
HPの命令言語にjavaアプレットやactiveXコントロールと呼ばれるものがあり、
オンラインゲームや作画ツールなどを動作させるために用いられます。
これらのプログラムが使われているページを表示すると、
使用しているPCのハードディスクの中にプログラムが自動的に送り込まれます。
この時、悪意を持った不正プログラムが仕組まれていた場合は、
そのまま知らずに受け取ることになります。
ファイルを破壊してPCの動作を不安定にさせたり、個人情報を流出させたり、
不正プログラムの内容は様々です。
ウイルスやスパイウエアなど不正プログラムの作者は、
パソコン(PC)利用者を困らせる目的で、社会の中にそうしたプログラムを広めます。
アダルトサイトなど、性を扱ったサイトは人を集めやすいので、
不正プログラムを広めたい人にとっては好都合です。
アダルトサイトを利用する側が後ろめたさを持っているので、
何か問題が起こっても、社会の表側にはあまり出てきません。
ウイルス対策ソフトを使用していても、それは完全ではありません。
スパイウエア対策ソフトも同様です。
そうした危険性を分かった上で、それでも見る価値のあるサイトかどうか、を
今一度考えてみる必要があります。
アダルトサイトを見た場合の対策としては、
PCを終了する前に、いらないファイルを削除します。
子供が分からないままに操作するとPCの動作がおかしくなりますから、
大人が操作して下さい。
インターネットエクスプローラーの画面(ネットのページ)の、
ツール、インターネットオプション、をクリック、
インターネットのプロパティの画面の真中辺にある、
インターネット一時ファイルのファイルの削除、をクリック、
すべてのオフラインコンテンツを削除する、にチェックを入れてOKをクリック。
また、cookieの削除、をクリックして実施。OKをクリックして画面を閉じます。
次に、スタート、マイコンピュータ、Cドライブを右クリック、プロパティをクリック、
ディスクのクリーンアップを実施。終わったらOKをクリックして画面を閉じます。
その後、ウイルススキャンとスパイウエアなどのスキャンを完全にしておく。
その他のメンテナンスの詳細はこちらを参照。
架空請求
アダルトサイトによく見られる「無料サンプル」という表示。
無料だから、とクリックすると、メールアドレスを入力する画面が出て、
アドレスくらいならいいだろう、と思って入力すると、
後で覚えのない請求メールが来る場合があります。
これはPCだけではなく、携帯電話の利用でも同様の手口があります。
架空請求の例
よくあるパターンは、
「情報提供料金がいくら滞納されています。至急この口座に振り込んでください」
「この電話番号に連絡してください」
「滞納が続くと請求訴訟を裁判所に起こします」
「このメールに覚えがない場合はこのアドレスに返信してください」などです。
こうした内容のメールが来ると、アダルトサイトを見たことがある人は、
これが公になることを怖れて内密に対処しようとします。
こうした利用者の弱点をついた詐欺行為です。
覚えがない人でも何か大変なことをしたのかもしれない、と心配になって指示通りに動こうとします。
対処は、放置が基本です。パソコンメールや携帯メールでは、受信拒否設定をします。
しつこい請求メールの場合は、警察の生活安全課などに相談します。
未成年者がこうした架空請求メールを受け取ると、
びっくりして、親に分かることを怖れて、内緒で家のお金を振り込む可能性もあります。
大人に相談して対処するのが基本です。
ダイヤルQ2料金の請求
アダルトサイトのリンクをたどったり、ページ内容のクリックボタンをクリックしたり、
画像などをダウンロードをしていくと、知らない内に
NTTのダイヤルQ2回線に接続させるソフトをダウンロードさせられる場合があります。
「ここから先は有料です」という表示がある場合でも、
気付かないでクリックしてしまいます。
NTTの電話を利用している人は殆どの場合が口座からの引き落としです。
電話料金の領収書の中に、ダイヤルQ2情報料何万円、と請求され、
どうして請求されるのががわかりません。
NTTに文句を言っても、NTTは情報料の請求の代行をするだけなので、
払った情報料は戻ってきません。
対処は、
アダルトサイトのリンクをたどったり、クリックをむやみにしない。
大人の対処は、
PCのダイヤルアップの設定内容を確認して、覚えのないものは削除する。
また、NTTの116に電話して、ダイヤルQ2を利用しない設定にしてもらうことができます。
国際電話料金の請求
これもダイヤルQ2と同様に、
アダルトサイトの中で「「クレジットカード、銀行振込など面倒な手続きは一切不要」
「日本国内では見られない画像を専用ソフトでお見せします」などと言葉巧みに誘導し、
「クリック」という文字やアイコンをクリックするとファイルのダウンロードが始まる。
この時、国際電話に発信するためのソフトをダウンロードさせられて、
実行してしまうと、知らぬ間に国際電話に発信してアダルトページを表示します。
利用者は国際電話をかけていることに気付きません。
このソフトは、PCのダイヤルアップの設定内容を変更します。
後で国際電話会社から何万円という請求書が来て初めて気付きます。
対処は、
アダルトサイトのリンクや内容をむやみにクリックしない。ダウンロードをしない。
大人の対処は、
PCのダイヤルアップの設定内容を確認して、覚えのないものは削除する。
また、利用者の回線の「国際電話利用契約の休止」を申し込むことができるそうです。
この申請は「国際電話不取扱受付センター」で受け付けており、KDD、IDC、DDI、
日本テレコムの4社を選択できる。
なお、この申請によって国際電話回線に発信できなくなるが、
海外からの着信は受け付ける。
国際電話不取扱受付センター
0120-210-364 (受付時間:平日9時〜17時まで)
※この電話番号は未確認情報です。
クレジットカード
有料アダルトサイトでは、クレジットカードによる決済を行っているところがあります。
画像や動画の購入という「オンラインショッピング」は、安全なものではありません。
会員になろうと思って入力フォームにカード番号を記入・送信しても、
いつまで経っても連絡がなく、身に覚えのない請求によって毎月引き落としが続いたり、
引き落としを止めることができない、など、さまざまなトラブルがあるそうです。
また、番号だけならいいだろう、と気楽に入力すると、何も問題がないように見えても、
こうしたカードの情報を取得して、偽造カードが作られて売買される場合があるようです。
対処は、
クレジットカードの番号など、個人情報は入力しない。
大人の対処としては、
クレジットカードの番号やパスワードを子供たちの目にする場所に書いて置かない、
というのは当然です。
以上の危険性のいろいろに関して、参考・引用させて頂いたサイト
http://www.aerovision.jp/protect/
アダルトサイトに関連した危険性は、この他にもあります。
犯罪性のある画像等
盗撮画像や個人の画像をネットに掲載された被害者が訴えている場合、
或いは、違法性のある画像や動画を掲載しているサイトが摘発された場合、
その画像がどういう経路で流出しているか、を捜査します。
捜査協力を求められた、インターネット接続プロバイダーは、
利用者のプライバシー保護より、捜査協力に動きますから、
誰がどのサイトからどういう内容のファイルをダウンロードしたのか、
を捜査側に提供します。
つまり、違法性のあるものをダウンロードしたのはどこの誰か、がわかります。
安全策
以上のように、アダルトサイトの危険性は沢山あります。
一番の対策は、アダルトサイトに接続しない(見ない)。
覚えのないメールには返信しない。
これに尽きます。
さて、
以上のような危険性を知った上で、それでもアダルトサイトを見ようと思うか。
自分に問いかけてみる必要があります。
ここまでは未成年の主に男子を対象に話を進めましたが、
アダルトサイトを見たり、利用するのは男子だけ、というのは間違いのようで、
最近では、中高生の女子が自分の性器を携帯で撮影して投稿し、
書類送検されたそうです。
少女が性器をさらすワケ (ゲンダイネット) 今どきの女子中高生は何を考えているのか――。自分の局部やオッパイ写真をエロ携帯サイトに投稿していた少女ら5人が8日、ワイセツ図画公然陳列などの疑いで兵庫県警に書類送検された。5人のうち2人はナント、14歳の女子中学生! 残る3人のうち2人は16歳と17歳の女子高生だったからア然ボー然だ。 「顔や個人情報は露出していませんでしたが、性器や乳首のアップ写真をカメラ付き携帯で撮影し、投稿していました。問題のサイト『セクシー☆写メール』にはピーク時2000件ものアクセスがあり、写真を見た男性からは『かわいいヨ!』『下着姿の写真も見たいな』などの書き込みがあった。彼女たちはそれを見て楽しんでいました。女子中学生のひとりは授業中にもこのエロサイトをチェックしていましたが、彼女たちはみな、ごくフツーの女子中高生でした」(捜査事情通) 少女たちは「話題になり、友達も増えるのでうれしかった」と供述しているという。 不思議なのは援助交際などと違い、裸の写真を投稿してもカネがもらえるわけではないことだ。それなら何が目的なのか。性人類学者のキム・ミョンガン氏が言う。 「思春期の少女はいろいろな悩みを抱えていますが、裸を露出することの羞恥心や自分の裸に対する周囲の反応を確かめることで、生きる実感を得ているのです。つまり、『私は武器を持っているんだ』と感じるわけです。こうした少女たちの家庭は両親の仲が悪かったり、親から構ってもらえないなどで、孤独感を感じているケースが少なくない。親が娘に対し、性の何たるかを教えていない場合も多い」 仕事が忙しくて家族の会話が少なかったり、腫れものに触るように娘を育てているお父さんは要注意。娘の携帯を見たら、アソコが大写し……なんてことも起こりかねないのだ。 |
おわりに
大人・子供を問わず、
男性が女性の裸に興味を持つことは健康な証拠です。
女性が男性の裸に興味を持つことも健康な証拠です。
興味を持つことは悪いことではありません。
問題は、興味を持ってどう行動するかです。
思いつくままにアダルトサイトをみた場合、沢山の危険性があります。
社会生活をする上では、危険なものには近づかない、という態度が必要です。
それが危険なものか、安全なものかを判断して、対処する。
判断に困ったり、迷ったりしたら大人に相談する。
それが子供に求められます。
子供に相談された大人は、「何バカなこと言ってるの」とごまかさず、
子供の気持ちを察して、勇気を出して大人に相談してきたことをまず認め、
現実的な対処を考える。そうした態度が求められます。
子供達とインターネットに関して、とりあえず、危険性についてまとめました。
性に関する考え方についても触れる必要がありますが、
なかなかまとまらないので、ここで一区切りとします。
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